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点呼記録簿 エクセルで足りる?記入例・保存期間と電子化の分岐点

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点呼記録簿 エクセルで足りる?記入例・保存期間と電子化の分岐点
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この記事の要約

点呼記録簿はエクセルでも法令上問題なし。鍵は記載事項の漏れゼロと1年保存です。法定項目を「点呼記録10点チェック」に整理し、記入例、保存期間のルール、2024年10月の行政処分厳格化で監査が見る記録の穴、電子化へ切り替える3つのサインまで運行管理の現場目線で解説します。20台規模で月1,040件の記録を守る実務のポイント集です。

点呼記録簿をエクセルで作り、印刷して手書き運用している運送会社は、2026年8月時点でも多数派です。「この記入例で合っているのか」「保存期間は何年か」と不安を抱えたままの運行管理者も少なくありません。

結論から言うと、記載事項の漏れなく記入し1年間保存できていれば、エクセル運用でも法令上は問題ありません。ただし2024年10月の行政処分厳格化以降、記録の「穴」が重い処分に直結しやすくなりました。

本記事では法定の記載事項を「点呼記録10点チェック」に整理し、記入例、保存期間のルール、エクセルから電子化へ切り替える分岐点までひとまとめにします。

この記事でわかること

  • 点呼記録簿はエクセルで足りるのか、法令上の位置づけと限界
  • 法定の記載事項を漏らさない「点呼記録10点チェック」と記入例
  • 保存期間1年の正しい数え方と、保存で見落としがちな3つの穴
  • 2024年10月の処分厳格化で監査が見るポイントと、電子化を判断する3つのサイン

点呼記録簿はエクセルで足りる?【結論と根拠】

おおむね20台前後までの規模なら、エクセルの点呼記録簿でも法令上は問題ありません。様式は自由で、求められるのは法定の記載事項を漏れなく記録し、1年間保存することの2点だからです。

点呼記録簿とは、貨物自動車運送事業輸送安全規則にもとづき、業務前・業務後などの点呼結果を記録して保存するための帳票である。この定義文が示すとおり、指定様式は存在しません。根拠は貨物自動車運送事業輸送安全規則(e-Gov法令検索)の第7条で、点呼の内容を記録し1年間保存することが義務づけられています。

国土交通省も点呼記録簿の例(国土交通省)を公開しており、この様式をエクセルに起こせば形式面はクリアできます。全日本トラック協会や各県の適正化事業実施機関も無料テンプレートを配布中です。

では、なぜ「エクセルで足りるか」が問われ続けるのでしょうか。理由は様式ではなく、記入漏れ・保存漏れという運用の穴にあります。次章から順に塞いでいきます。

点呼記録簿の記載事項と記入例|点呼記録10点チェック

記載事項は「誰が・誰に・いつ・どうやって・何を確認し・何を指示したか」に整理できます。監査で指摘されやすい落とし穴と合わせ、毎日の記録を次の10点で自己点検してください。

【点呼記録10点チェック】

□ 1. 点呼執行者と運転者の氏名(執行者は運行管理者か選任済みの補助者か)
□ 2. 車両番号(自動車登録番号または識別番号を1台ずつ特定)
□ 3. 点呼日時(業務前・業務後の2回それぞれを分単位で)
□ 4. 点呼方法(対面か電話か。対面以外はその理由もセットで)
□ 5. アルコール検知器の使用有無(使用に丸を付けるだけでなく測定結果の控えも)
□ 6. 酒気帯びの有無(0.00mgでも空欄にせず必ず記入)
□ 7. 疾病・疲労・睡眠不足の状況(「良好」の定型連発は監査で確認対象に)
□ 8. 日常点検の状況(業務前のみ。実施の有無と結果まで)
□ 9. 指示事項(天候・道路状況など当日固有の内容を1行以上)
□ 10. 保存状態(直近1年分をすぐ提示できるか、欠落日がゼロか)

なお道路交通法上の酒気帯びの基準は呼気1リットル中0.15mg以上ですが、点呼では0.00mg以外を出発させない運用が原則です。記入例も「当日固有かどうか」が品質の分かれ目です。指示事項なら「猛暑につき2時間ごとに水分補給、体調変化は即報告」「台風接近のため午後の高速は速度抑制」のように、日付が変われば内容も変わる書き方が理想となります。

実例として、東翔運輸株式会社(車両43台・ドライバー53名)は、点呼・点検・休暇の記録がバラバラの帳票に散らばっていた状態から様式と情報の流れを統一し、点検漏れゼロを実現しました。詳細は東翔運輸株式会社様の統合管理システム開発事例で公開しています。

点呼の種類

特有の記載事項

共通の記載事項

業務前点呼

日常点検の状況、酒気帯び・健康状態の確認

執行者名/運転者名/車両番号/日時/方法/指示事項

中間点呼(電話等)

実施理由(対面できない運行)、健康状態

業務後点呼

運行状況、車両・道路の異常報告、交替者への連絡

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点呼記録簿の保存期間は1年|「保存できている」と言える条件

貨物運送事業の点呼記録簿の保存期間は1年です。ただし監査で問われるのは「1年分を、欠落なく、すぐ出せる状態」かどうか。ファイルが存在するだけでは保存とは言えません。

記録の量を軽く見ると足をすくわれます。たとえば20台×1日2回×26日=1,040件。1ヶ月でこれだけの点呼記録が積み上がり、1年なら1万2,480件に達する計算です。この物量を紙とエクセルだけで欠落ゼロに保つのは、想像以上に骨が折れます。

エクセル保存で見落としがちな穴は次の3つです。

  • 上書きの穴: 週次シートを使い回し、過去の記録を上書きして消してしまう
  • 分散の穴: 営業所ごと・担当者ごとにファイルが分かれ、1年分を集められない
  • 証明の穴: 後から書き換え可能なため、監査で記録の信頼性を疑われる

なお旅客では貸切バス事業者の点呼記録の保存期間が2024年4月から3年に延長されており、記録保存への要求は業界全体で厳しくなる流れにあります。配車や車両点検の台帳も同じ悩みを抱えているなら、配車表 エクセルの作り方と運用ルールも参考になるはずです。

正しく書くだけでは守れない|処分厳格化で監査が見る「記録の穴」

様式が正しくても、監査で見られるのは運用の実態です。2024年10月の基準改正で、点呼の抜けは「件数に比例して」処分される仕組みに変わりました。

国土交通省の行政処分基準の改正により、2024年10月からトラック事業者の点呼未実施は20件以上で1件につき初違反1日車、再違反なら1件2日車の処分となりました(出典: 国土交通省「行政処分の基準」協同組合経営支援協会の解説)。従来のような上限打ち切りがなくなり、抜けた件数がそのまま処分日数に積み上がる構図です。

怖いのは「実施したのに記録がない」ケースも未実施と推定されかねない点です。対面でやるべき点呼を安易に電話で済ませた場合も、未実施扱いになるおそれがあります。記録簿の空欄1マスが、車両停止という売上直撃の処分につながる時代になりました。

1日車とは、車両1台の使用を1日停止させる処分のこと。仮に1台の日商が5万円なら、未実施30件で30日車、約150万円分の稼働が消える計算になります。

つまり守るべきは書き方ではなく、毎日2回×全車両の記録が欠けない仕組み。ここがエクセル運用の真価が問われる境目です。

エクセル卒業の分岐点|3つのサインと電子化の進め方

電子化を検討すべきタイミングは、台数や感覚ではなく「記録を守る作業が本業を圧迫し始めたとき」です。次の3つのサインが目安になります。

  • サイン1: 車両が20台を超え、点呼・点検・勤務の記録の突合が月末に追いつかない
  • サイン2: 点呼執行者が特定の1人に集中し、その人が休むと記録品質が落ちる
  • サイン3: 巡回指導や監査の前に、記録探しと欠落埋めで半日以上つぶれる

負担は数字にすると明確です。記録の転記・確認が1件3分かかるとすれば、3分×1,040件=3,120分。月52時間が「書き写して確かめるだけ」の時間に消えます。パート1人分の労働時間に相当する規模感です。

追い風になる制度も動いています。国土交通省は業務前自動点呼の機器認定を進めており、認定機器一覧(2026年7月9日時点・国土交通省)が公開済みです。2026年7月31日には点呼支援システムが2026年度の国交省補助金対象機器に認定されたとの発表もあり、点呼DXへの公的な後押しは強まる一方。点呼時の血圧測定追加を国交省が視野に入れているとの報道(労働新聞社)もあり、点呼で扱う情報は今後さらに増える見込みです。

ここで大事なのは順番です。点呼システムを入れても、突合先の車両・点検・勤務データがバラバラなら記録探しは終わりません。土台となる管理情報の一元化から着手するのが、遠回りに見えて最短ルートとなります。

合同会社GYAKUTENの運送統合管理システムは、車両・ドライバー・休暇/勤務・出庫時間・通知・稼働の6機能を一元管理し、点呼記録簿と突き合わせる情報を1画面に集約します。初期費用0円・月額3万円〜4.5万円(20台まで3万円、21〜40台は3.5万円、税込)で、東翔運輸株式会社の現場では管理業務を約50%削減、点検漏れゼロを実証済み。導入は最短3日、研修は30分で、60代の管理者でも即日使い始めています。

導入前の自己診断として、次の3つを確認してみてください。

  • 点呼記録10点チェックのうち、毎日確実に埋まらない項目が1つ以上ある
  • 点呼・点検・勤務の記録が3つ以上のファイルや紙台帳に分散している
  • 監査・巡回指導の通知が来たら、準備に半日以上かかると感じる

1つでも当てはまるなら、仕組みで解決できる段階です。お問い合わせから現状をご相談いただければ、エクセル継続か電子化かの判断材料を無料でお出しします。初期費用0円なので、資料請求(無料)で価格と機能を確かめるところからでも大丈夫です。

すぐ実践できる手順

  1. 国土交通省の様式例をダウンロードし、自社のエクセル記録簿と項目を突き合わせる(所要30分)
  2. 「点呼記録10点チェック」を印刷して点呼場所に貼り、1週間分の記録を自己点検する
  3. 欠落が見つかった日を洗い出し、原因(執行者不在・電話点呼・書き忘れ)を分類する
  4. 1年分の記録の保管場所を1ヶ所に統一し、月末に欠落ゼロを確認する運用を決める
  5. 車両20台超・執行者1人集中・監査準備半日超のサインが出ていれば、電子化の資料を集めて比較する

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まとめ

点呼記録簿はエクセルで足ります。ただしそれは、10点チェックが毎日埋まり、1年分が欠落なく保存できている間だけの話です。2024年10月以降、記録の穴は件数に比例して処分に変わる仕組みになりました。

まずは今週の記録簿を10点チェックで見直すこと。それが監査対策の第一歩であり、電子化を判断する材料集めにもなります。守りの記録を攻めの経営情報に変えていきましょう。

執筆・運営: 合同会社GYAKUTEN(gyaku-ten.jp)|中小企業の逆転を支援

参考文献・出典

テーマ選定にあたり、Googleトレンド急上昇RSS(geo=JP)およびGoogleオートコンプリート(運送・物流・トラック・ドライバー・配車・点呼・車両管理・運行管理の8語)を2026年8月3日に調査しました。

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